109 子供に与える制限ってお互いつらい

Post date: Jan 9, 2015 11:36:08 PM

例えば自転車に載せるときは親が乗り方を教え、乗れるようになったら交通ルールを教える。道路を走れるようになるまでは、結構かかります。子供によっては、すごく早く乗りこなせる子もいるし、ある程度大きくなってから乗れるようになる子もいます。

子供には、公園より遠くには行かないように、という制限を課します。

次は、スピードを出さないように、という制限。

徐々にこの制限は節目節目で外していきます。どの家庭でも大体同じ感じで、乗れる乗れないは個人の能力や素質にも関わるので、子どもたちはその制限は、大体納得しているように思います。

今は我が家はネット閲覧時間に制限を課しています。各家庭ではその制限のかけ方は千差万別で、全く制限のない子がいる横で、全く使えない子もいます。携帯で使っている子もいれば、パソコンで使っている子もいます。

ネットだけではなくて、一人で電車に乗って遠くに行く子もいる。小学生のうちから一人でもがんがん出歩きます。

金銭的にもそうで、大きなお金をもらえる子もいれば、もらえない子もいる。カラオケに行ける子もいれば行けない子もいる。

空気を吸うように自由を与えられている子の横で、がんじがらめの制限を持っている子がいるのが現実です。

その格差たるや、天と地に等しいですね。納得いくわけがない。

もちろん制限の理由はほぼ家庭の事情によります。兄弟のいない子もいれば、大家族の子もいるし。

「なんで自分だけ何もさせてもらえないのだろう?」

自由に友達の家に泊まれないし、遠くに一緒に遊びに行くこともできないし、カラオケにも行けないし、全くおもしろくない。

こんな家に生まれてこんかったら良かった、なんて思ったこともあったなあと思い出す人も何人かはいるかもしれません。

親は、ある程度安心できるようになるまでは、送り出すときは本当に心配で、ずっと葛藤してるんです。

無事に家に帰ってくるまでずっと不安と戦います。親になればわかると言われた言葉が今頃脳に響いてきます。

結局子供に与える制限って、その不安の大きさによって、変わるんでしょうか。

制限って守りたいって思ってることの大きさに比例してる感じがします。でも守り過ぎると、自衛する力が育ちません。自分で守れるようになるまで、すこしずつ手を放す、これがすごく難しい。

ネットの話には限らず、制限を外していく過程というのは試行錯誤ばかりで、子供も理不尽な思いを抱えることいっぱいあると思うんですけど、なんとか飲み込んでうまくやっていって欲しいなと。

飲み込むにも、やっぱりすんなり飲み込むんじゃなくて、全力で抵抗してこいと。ところがなかなか抵抗せずに言うことを素直に聞いていたりするわけで。なんで抵抗しないんだって聞いたら、「どうせ抵抗しても無駄でしょ」と帰ってくる諦めの言葉。

親は勝手なことを思うわけで。制限される子供は大変だなあと思う今日このごろでした。