親にできる、ネットでの子供の守り方 レポート
2013年07月25日掲載
転載元:https://www.facebook.com/SafeWebKids/posts/198752600286061
第三回:
子供とネットを考える会 による『親にできる、ネットでの子供の守り方』とディスカッション
子供とネットを考える会のセッションでは既に資料を公開していますので、内容に関してはこちらを参考にしていただければと思います。
「親にできる、ネットでの子供の守り方」
http://www.slideshare.net/hanazukin/safe-webkids20130721
守るという言葉にはいろいろな考え方があるので、何から何を守るのか?ということを常に考える必要がありそうです。
・子供を監視するのではなく寄り添う
・フィルタリングは監視ではなく子供を守るためのツール
・約束は押しつけではなく、子供と一緒に考える
子供の今を守ることで子供の未来を守るという考えは、グリーの小木曽さんが仰っていた「今の自分の行為が未来の自分に影響する」という話と結局は同じことなのかもしれません。
3回にわたるセッション紹介はいかがでしたか?
ここからは、質疑応答などを含むディスカッションをご紹介させていただきます。
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◆子供とネットを考える会:
チート(不正行為)に対してどんな対策を取っているか教えて欲しい。
◆ガンホー:
パラメータをあげるとゲームの楽しさを損なう。
ガンホーではアップデートで不正行為に対する対策を常に行っています。
◆グリー:
チート行為によって多くの方に迷惑をかけている。
監視するチームや通報窓口による対処なども行っている。
普通に遊んだほうが面白い!!と言ってあげて欲しい。
◆参加者:
グリーがやっている啓発活動は、国からの要請ですか?
◆グリー:
新しい情報は国よりも民間にある。
自由に動ける分、国よりも早く啓発行動を行える部分もある。
◆参加者:
教材などを作っているのは自分たちが危険ではないというアピールでは?
◆グリー:
セッションでも話したように、学校という現場で、炎上阻止だけに限定した資料を作るのは難しい。
グリーが嫌いでも、そういう資料は良いよね。とか、啓発活動している人知ってるよというように、知るきっかけになってもらえればとは思う。
◆子供とネットを考える会:
学校に、企業のCSRを利用したら、って言うと、自分がやめたらあと誰がするの?PTAに言うと、ややこしいことをやりたがらない。どうしたらいいと思うか?
◆参加者:
地域で子供や大人に啓発活動を行っている。
うちの地域では地元警察の方が啓発講習をしに来てくれる。
インターネットの安心安全の話しなど。
◆グリー:
企業としてリーチしたいところにリーチできない場合がある。
学校、文科省、先生の移動などもあり、企業が入って啓発活動を行うのは難しい。
JNSAのインターネット安全教室を利用したり、地域や校長先生、PTAなどでもやってもらえるとありがたい。ご相談にのります。
◆ガンホー:
朝日小学生新聞をつかおうとしている。
CSRとして、受け入れる側としてはなるべく受け入れていく方向でじわじわと広めていくのが今の段階。
EMA経由などがいいと思うが、単独では動きにくい。
◆兵庫県立大 竹内先生:
竹内研究室で、グリーの啓発教材に協力という風に進めている。
大学生から話を聞くほうが年齢も近いし、教員を目指す学生も真剣に考えている。
◆兵庫県立大 竹内先生:
僕が子供と携帯・スマホの問題にかかわりだしたころ、特にモバゲーで問題が多かった。次がグリーだった。当時随分罵倒もした。総務省にも入り、対策を押して、今がある。
この問題を啓発するために、親に話を聞きにきてもらいたかったが、親はこない。簡単にできるフィルタリングしかない。今はみんなで啓発している。
ガンホーさんがきて、AppleやGoogleでのシステムを熟知していているので期待している。
子供はちゃんと教えてあげなければ加害者になる。
僕はLINEも、グリー同様に対策をして欲しいと思っている。
◆子供とネットを考える会:
そういえば、パズドラのミニメッセージでは禁止ワードある。URLは送れなくなっていますよね?
◆ガンホー:
パズドラでのメッセージ送信に対して禁止ワードはしっかり設けています。
◆子供とネットを考える会:
そういえば、パズドラは起動時にお知らせが出ているので、そこに情報モラル的な内容って載せれないのでしょうか?
◆ガンホー:
お知らせは今すごく長くなってきているので、無理かも。
でも、そういうのはいいかもしれない。
どこに出すかは検討してみたい。
◆参加者:
インターネットサービスプロバイダーによる全フィルタリングが
いいのではないか、フィルタリングを外したい人に課金するのが
良いのではないかと思っている。
◆参加者:
携帯スマホ最初から初期設定状態でフィルタリング設定していたらいいんじゃないか?
わかっている人が設定を外していく。
最初から守っておくのが良いと思う。
◆SPREAD事務局:
リーチできない人に勉強会の機会を得てもらうのが難しい、いつもつきまとう問題。
とくに学校は文科省、教育委員会、教員の移動で問題で継続して勉強できない。
企業が入りにくい。経産省のインターネット安全教室でも取り組んでいるが、学校でやること、地域、校長先生会などに呼びかけてもやってもらえないことも多い。
SPREADは行政とも企業ともかかわっているので、呼びやすいのではないかと思っている。
相談にのれるのでご利用ください。
◆参加者:
親も残念なことにLINEの利用が増えていて、設定しておかないと
危険だと思っている人が少ないし、言うと煙たがられる。
◆参加者:
各学校のWebサイトで頻繁に情報更新されている。
学校のサイトを見ている親が多いので、学校のサイトにそういう啓発動画があればいいんじゃないか?
教育熱心でない親でも学校のHPは毎日見てる。
学校のHPの中に啓発動画へのリンクをはってもらったらどうか。
5分でわかるものとかが理想。
子供たちの特性をよく知っているグリーには感動。
◆兵庫県立大 竹内先生:
グリーさん、ガンホーさん、10分動画作りましょうよ!
◆参加者:
道徳的なモラルの話は聞き飽きているが、炎上は一生
ついて回るということを知ってもらう必要があると知った。
これなら子供にもちゃんと聞いてもらえるように思う。
◆参加者:
情報担当教員はどこで情報を伝えるか悩んでいます。
どこでやったらいいのか?学校のHPいいアイデアですね。
中学校三年生、合格者説明会、入学式、親が集まる機会に。
学校でやりたいとは先生も考えているが、例年通りになってしまう。
入学式などのプログラムは例年決まっているので10分が限界。
情報モラル以外に、薬物乱用や非行防止など、話すこといっぱいあり、情報モラルだけに時間を割くのは難しくもあります。
また、情報モラルを扱う授業は2年生から始まるので、1年生に教える機会がないのがこわい。
10分動画はありがたい。
保護者と子供も考えるきっかけになるんじゃないか。
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参加者、登壇者と忌憚ない意見を交わすことのできたディスカッションタイムでした。
このやりとりが、ここだけで終わってしまうのではなく、より良い広がりを生み出すことができるように、子供とネットを考える会では常に情報を発信していきたいと思います。
今日で、2013年07月21日開催の「夏休み前に子供とソーシャルゲーム・スマホゲームを考える会」のレポートは終了です。
アンケートで頂いた内容などは明日、改めて掲載させていただきますので、そちらもお楽しみに。