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25 被害者か加害者か

2013/07/20 9:09 に ずきんはな が投稿   [ 2013/09/22 5:57 に更新しました ]
2013年06月29日掲載
先日放送された「ほこ×たて」というテレビ番組で、セキュリティ技術者が攻める側の「ほこ」と守る側の「たて」に別れた対戦がありました。

「たて」の技術は、セキュリティに関する技術を高めて会社の情報を守ります。
「ほこ」の技術は、犯罪情報等をコンピュータの中から探し出す事ができます。

ちょっと違った見方をすると

「たて」の技術を悪用して、犯罪情報を隠すことができるでしょう。
「ほこ」の技術を悪用して、他人のコンピュータに無断で侵入できるでしょう。

セキュリティに関する技術も、使い方ひとつでまったく違った結果を生みます。
この「差」はどこにあるのでしょう?

以前、ある学生さんから聞いた話で、自宅のパソコンにフィルタリングツールが入っていたために、見たいWebサイトが見れなかった。親が同じパソコンでパスワードを入力してWebサイトを見ていたので、そのパスワードを知りたいと思ったのですが、もちろん、親はパスワードを教えてはくれません。
そのパスワードを知るために、入力した内容を盗み見る為のプログラムをパソコンに入れることで、パスワードを知ったというのです。

これは、ほんの一例ですが、皆さんはどう受け止めますか?

自宅のパソコンだし問題ないんじゃない?そりゃぁやりすぎかもしれないけど...
自宅のパソコンで、もし、家族の誰かが仕事をしていたら?
そのプログラムが悪意のあるもので、仕事の内容が流出してしまったら?
何も起こらなかったから良いというものじゃない。

それは、犯罪へ繋がる第一歩。

いろいろな意見があるかも知れません。

こういったプログラムは、雑誌で紹介されていたり、アングラ系と言われるWebサイトで紹介されていたり、その気になれば誰でも手に入れることができます。
もし一度でも、パスワード盗むのって簡単!もっと他のパソコンでも試してみよう!とか、もっと人の秘密を盗める方法があるかもしれない調べてみよう。と思って実際にやってしまったら。

親の秘密、友達の秘密、交際相手の秘密、他人の秘密。

パソコンに限ったことではなく、ばれない、という確信(思い込み)はブレーキを緩めがちです。
もし、目に見える行為であれば、どうにか誰かが気がついて周りの大人がブレーキをかけてくれるかもしれない。しかし、IT技術はこの行為を、情報弱者からは見えないところに持って行ってしまいます。

先日、日経ITProというWebマガジンの記事でこんな記事がありました。

第4回 知らぬ間に「加害者」に、未成熟なネット規範
~スマホ・チルドレンの実情(下):ITpro

記事内にあった子供の言葉。
「え?これくらいで捕まるの?みんなやってるやん!」
コレは、子供達の本音だと思います。

悪口を言われたから、ネットに「こいつムカつく」って実名で書き込む。
チェンメ回されて鬱陶しかったから、自分も友達にチェンメを回した。

もともとは、悪口を言われるという「被害者」だったものが、ネットに書き込むことで「加害者」になってしまう。
チェーンメールや迷惑メールを送りつけられる「被害者」だったものが、同じことを他人に行うことで「加害者」になってしまう。。。

「モラル」という言葉は、心のタガ、良心、理性を表したうまい言葉だと思っていますが、子供の間は、このどれもが未成熟です。
未成熟だからこそ、ゲームにのめり込み、悪ふざけをし、人を蔑み、いじめをし、負の方向に走った時に止められなくなることがあります。
今はもう、大人になってしまった自分たちも、子供の時代を思い出すと、少しはそういったことを経験していたような気がします。

中高生になると、小学生より知識も判断能力もあがるのでしょうが、思春期は自律と依存の狭間な気がします。
自分で判断して行動したい「自律」。
友達と同じことをしないとと思う「依存」。
大人になると、うまく折り合いをつけている人が大半かもしれませんが...

うまく心のタガを閉められない時に、親はしっかりと、このタガを閉められるように見守り寄り添っていきたいなと思います。